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温暖化進む地球への警告〜映画「不都合な真実」

映画「不都合な真実」は、アル・ゴア元米副大統領が行っている地球温暖化についての講演を映画化したものである。

 ゴアは大学時代、大気中の二酸化炭素濃度の測定を始めたロジャー・レヴェル教授の講義を受けたことで、地球温暖化について興味を持ち始めた。政治家になった後も、温暖化対策に積極的に取り組んでいる。

 しかし、多くの政治家にとって地球温暖化は他人ごとで「温暖化対策は米国の経済成長を阻み、得票に結びつかない」と考えられたようだ。そのため、米国内での対策は思うように進まなかった。そして、クリントン政権の副大統領を経て、2000年に米大統領選でジョージ・W・ブッシュ現大統領に敗れた後、ゴアは長年取り組んできた地球温暖化問題について、人々の理解を得るための講演を行うようになったのである。

 地球温暖化というと、米国が京都議定書を批准していないことが思い浮かぶだろう。ゴアは副大統領時代に京都議定書の作成に奔走し、米国はは議定書に署名した。しかし、現在のブッシュ政権は「温暖化などしていない」という態度なのである。

 そのような米国内での地球温暖化への無関心や反論と向かい合ってきただけに、ゴアの講演内容は洗練され、温暖化は紛れもない事実であることを科学的に明確に示している。また「温暖化対策が経済に悪影響をもたらす」という意見にもきちんと反論している。

 地球温暖化というと、日本では小学校の授業などで何度も取り上げられ、よく知っていると思い込んでいる。しかし、米海軍が機密としていた北極の氷の厚さの変遷や、最新の研究成果など、ゴアは様々なデータから地球温暖化がどこまで進んだのか、より分かりやすくはっきり示してくれるため、興味深く映画を見ることができる。そして、危機はもはや遠い先のことではなく、目の前に迫っていることを意識しなければならないことを実感させられる。

 個人的には、環境によいかどうかを温室効果ガスの排出量だけで測るような、最近の日本の風潮には疑問も感じる。しかし、温暖化は着実に進んでおり、対策は急がなければならない。

 映画は森の中を流れる小川の風景から始まる。ごく当たり前と思っている身近な平和な景色を、未来の世代に渡すことができるだろうか。地球温暖化のことは知っていても、自ら具体的な行動になかなか移すことができないでいるのではないだろうか。1人でも多くの人に見てほしい映画である。日本公開は来年1月20日の予定。

JAN JAN.
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